バードサンドバス(Paralabrax nebulifer)
バードサンドバスはシーバスの一種で、釣り人どうしでは単純にサンドバスとも呼ばれる。ただ、サンドバスと呼ばれる魚はスポッティ含め複数ある。スポッテッドサンドバスに体型が似ているが、体側の模様が異なるので見分けは簡単である。私は見た事が無い(もしくは見てても気がついていない)のだが、魚関係の仕事をしている友人によるとスポッテッドサンドバスやケルプバスとの自然交雑個体がいるらしい。
港湾部では潮通しの良いゴロタ場、小石が点在する砂地、少し沖の船道やブレイク周辺でよく釣れる。また、今のところアマモ場ではスポッティしか釣った事が無いので、バードサンドバスはあまり好まないのかもしれない。釣ること自体は比較的簡単であるが、底付近にいるので重めのジグヘッドやキャロライナリグ、ダウンショットリグで底を引きずってくる、もしくは低いレンジをキープするような釣り方がベスト。どうやらワームの形状に選り好みがあるようで、水温の低い時期は何故か魚型やストレートタイプのもの圧倒的に食いつきが良いが、暖かい時期では甲殻類っぽいホッグ系やカーリーテールのようなグラブの方が反応が良い。ちなみに私はこの魚をプラグでは釣った事が無い。ケルプバスやスポッテッドサンドバスがほとんど釣れない寒い時期でも良く釣れ、そのような時期では浅いレンジでも釣れる。暖かくなって浅場をケルプバスたちが占拠するようになると、深いレンジでしか釣れなくなる。はじめはその季節的なパターンを知らなかったので、個体数が少ないか、暖かくなると港湾部を離れるのだと勝手に思い込んでいたが、単純に釣り方の問題で、ボトムを狙えばよく釣れる。
友人と釣りに行った時、同じ場所で2人ともまったく同じルアーとジグヘッドを使っているのに私はケルプバスのみ、友人はバードサンドバスのみが釣れるという事があった。これは私の方が巻くスピードが早く上のレンジを引いており、友人はルアーをボトムまで沈めて底に当てながら巻いていたためで、この時にはじめてこの魚がボトムべったりの浮かない魚なのだということを知った。
食味に関しては、一度しか14インチ以上のものを釣った事が無いのだが、その個体は美味しかった。半身を刺身で残りを焼きにしたのだが、近似種のスポッティとは風味が全然異なり、いわゆる根魚の味であった。
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